番外編：再生アート（廃材アート）ー 新たな役割を与えられた不用品 ー〔富山市の解体会社ブログ〕

2024年6月8日更新

こんにちは。

富山市の解体工事会社、株式会社エイキ（EIKI Inc.）です。

 

建物を解体した時に大量に出る廃材。

今回は久しぶりの番外編ブログとして、弊社が設置した一般社団法人eiki social workの方が廃材だけを使って作成しました「再生アート」をご紹介します。

 

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「再生アート」が誕生するまで

 

 

解体した建物から出た廃棄物は、かつては「何かしらの役割と意味」を持っていました。

その証拠に、廃棄物は「名前」を持っていました。

例えば、「柱」「窓枠」「箪笥」「おもちゃ」「花瓶」「かばん」「時計」「ビン」、、、、。

 

しかし、廃材になった途端に「名前」は失われます。

たんなる「物」になります。

物は、せいぜいが形状や「金属」「木」「ガラス」「革」などと材質名で呼ばれるくらいです。

 

この「物たち」に再度「役割と意味」を与えたく、箱に入れる。

これが「再生アート」です。

 

 

 

「再生アート」の材料

 

解体工事現場で排出されました廃材の多くは、現場で材質ごとに大きく分別されたのち、中間処理場にやってきます。

弊社が所有している中間処理場で見つけました廃材だけを使用し作成した作品を「再生アート」と名付けました。

解体工事現場で分別収集しきれなかった混合廃物たちです。

 

 

 

混合物を素材ごとに分別します。

 

 

 

 

 

 

「再生アート」を部屋に並べる

 

再生アーティストさんに実際に伺った作成エピソードとアート作品を紹介します

 

古き良き時代の野球

映画 ～「フィールド・オブ・ドリームス」～にも影響を受けたとか

 

 

黄色に凝っていたころの作品

 

 

素材は全て多種多様、いろんな素材を箱に詰められています

 

 

「モノトーンの背景が映えるかなと思いました。」とのこと

 

 

少年のワクワクと夢

 

 

左は物つくりを大切にするドイツを、右の二つは生き物をイメージして作成されています。

 

 

アップ写真を幾つか貼ります。

 

続いて単体で再生アーティストさん作品と一言コメントをご紹介

 

スペイン、アンダルシアの街角。
焔に照らされて、フラメンコを伴奏するギタリスト。

 

 

「右の男、モテそう」と思い作られた作品

 

 

未来に向かって舞い上がる願い。

 

 

力強い作品を目指して

 

 

こちらは曼荼羅研究家に寄贈されたそうです

 

 

作成中、様々な形の素材を手にして「なぜこの物はこんな形をしているのだろうか」と考え込むこともあるんだとか。

 

 

悪の世界に引っ張られないアトム

 

 

昔遊んだキティ―ちゃんのTVゲームをクリアしたときの思い出から着想を得た作品

 

 

昭和ですね。

時代物の廃材「1964 東京オリンピック」のポスターを活かしています

 

 

左は火星、みるからに暑そうです。
右は廃車、最近は中古車不足で価格高騰とか。

 

 

「世界がいかに変化しようが、埋もれていると気楽」とのことです。

 

形と色合いが独特な木片を使って

 

アーティストさんが大好きな作品の一つに挙げたものです、強烈な雰囲気を感じます。

 

 

ピアノの部品（弦を叩くハンマー？）。
赤と緑のリズム。

 

 

囚われのガンダム。
アーテイストさん曰く、「私も、何かに囚われています。頑なな自分自身にとらわれているだけなのかも。」とのこと

 

 

何にでも見えるのが面白いです。皆さんには何に見えますか？

 

 

「日立製作所」の半世紀前の雑誌広告で見つけたコピー。
組織は原点の共有が大切ですね。

 

 

スタイリッシュな雰囲気を狙ったとのこと
類語は「おしゃれ」「シック」「ハイセンス」（？）。

 

 

背景は、月面写真です。

 

 

作っていたら、アンリ・マティスの「ダンス」になったそう
→「wiki　Dance (Matisse)」

 

 

おとぼけ宇宙人。

 

 

「扉の向こうに何が待っている？」がテーマです

 

 

こちらも、アーティストさんが大好きな作品です。使い古した材質と色がたまらないとのこと

 

 

正面からは見えませんが、箱の右横にはウオッカの宣伝広告が貼ってあります。

 

 

小学校の理科室。
ビーカー、分銅、ホルマリン、顕微鏡、目的不明の機器。

 

 

素材を貼り付けず、あえて置いただけという物もあります。

 

宇宙からのメッセージの受信機

 

 

これは、不要になった発泡スチロールを圧縮したものです。

光の透過と素材が味を出しています。まるでインテリアのようです

 

 

 

展覧会の開催

 

再生アートの展示会やワークショップも開催されたことがあります

 

 

 

 

 

■「再生アート」を地元のチューリップテレビさんが放映してくださいました。

 

 

 

■AKB48の橋本陽菜さんがエイキソーシャルワークにて「再生―アート」を作成されたこともあります。

詳しくはeiki social workのブログにて

 

 

「役割と意味」よりも「好き」を大切に。

 

最後に再生アーティストさんが語られた一説を紹介します

 

 

会社や家庭で、自分の役割にとらわれ過ぎていませんか？

ご自身が積極的に買って出た役割ならばまだよいのです。

 

ところが、、、、。

 

「会社や家族が貴方に求めている」と貴方自身が思い込んでいる役割。

この漠然とした役割を長く演じていますと、与えられた役割を果たそうと力んで疲れてしますね。

会社と家族の目が気になって、そのうちにご自身が操り人形のように感じることさえあります。

 

そんな役割意識を捨てるには？

 

一度、自分自身が選んだ「廃物」で「再生アート」を作ってみませんか？

 

役割を捨てた廃材。

手に取ると落ち着いてきますよ。

 

セルフカインドネスとは自分に優しくすること。

役割と意味が消えた「廃材」に、貴方だけの「役割」と「意味」を与えてください。」